初めてのLED作業灯購入後に起こりがちな6つのトラブルをまとめました
明るい照明という事で多くのお客様にご利用頂いているLED作業灯。既存のハロゲンライトから切替えてお使い頂いているケースなども多々御座います。
こちらの作業灯ですが、初めてお使い頂く際にはどう言った環境で使用出来る商品なのか分からない事も有るかと思います。
扱い方を知っておく事で購入後のトラブルや商品寿命を延ばす事にも繋がっていきます。
今回ですが、お客様から頂いたご連絡などからLED作業灯をご購入した後に起こりがち・注意が必要なポイントをご紹介して参ります。
▶︎この記事からわかること
- 作業灯のノイズの対策に関して
- 作業灯内部への水の侵入対策に関して
- ステーの錆び問題に関して
- 作業灯が点かない場合の原因と通電する際の注意点に関して
- 商品を長期間使用しなかった際のレンズの曇に関して
- 作業灯から「キィーン」という高音がする場合の原因と対策に関して
①作業灯ご使用の際に発生するノイズに関して

作業灯をご利用になった際に特に問題となりがちな事として「ノイズの発生」が挙げられます。
具体的な例を挙げますと
- 無線にノイズが入って使い物にならない
- ラジコンが誤作動するようになった
- 魚群探知機にノイズが入るようになった
これらに関しては実際に作業灯を設置しないと分からない部分もありますが、作業灯を設置して、「いざ点灯!」と言う段階で問題が起きたらイヤですよね?
このような事も考えて作業灯のノイズ問題に対しての対策は大きく分けて2つ御座います。
- ノイズが発生しない作業灯を使用する
- 作業灯を設置する環境を調整してノイズが出ないようにする
1番の「ノイズが発生しない作業灯を使用する」に関しては別の記事に詳しくまとめましたので、そちらをご覧頂けたらと思います↓↓
ノイズが出ない様に作業灯の設置環境を調整する場合について
さて、作業灯を設置する環境を調整してノイズが出ないようにする方法に関してですが
- ラジオや無線機と作業灯の電源が一緒の場合、電源を分けてノイズに変化が出るか確認をする
- 電源から作業灯を繋ぐまでの配線を変更してみる
- ラジオや無線機と作業灯との配置を変えてみる(ご可能な場合)
- ラジオや無線機のアースなどの取り出し位置を変更してみる
これらの確認を行うと症状が改善される可能性があります。
また、1の場合につきましてはAC電源をご使用の場合は電源フィルターを別途ご用意頂く事で症状が改善される可能性があります。
またこれらの確認が面倒と言う方向けにおススメのアイテムが「フェライトコア」というパーツがあります。

・作業灯をご購入頂くよりも購入可能な物となっておりますので、まずはフェライトコアを取り付けてノイズが解消されるかを確認してみるのも良いかと思います
フェライトコアの設置方法について

フェライトコアの設置は以上のような感じになります。大きさ関してですが大体5センチ程度の小さなパーツで出来るだけコストを掛けずノイズ問題を解消したい場合には最適です。
また、フェライトコアを実際に取り付ける際ですが今回は例として作業灯に取り付けた写真を紹介しましたが、作業灯では無くラジオや無線機器などの配線にまずは付けてみる事をおススメします。
(フェライトコアを複数お持ちの場合はラジオや無線機器+作業灯でOK)
フェライトコアご使用時の注意点に関して
注意点としてですが、フェライトコアを取り付けた事でノイズの問題が全て解消されるという事には繋がらず、ご使用されている機器や配線方法によっては症状が改善されないと言う可能性も御座います。
あくまで作業灯ご使用時に発生してしまったノイズ問題を解消する為の一つの方法と言った認識でご理解頂けたらと思います。
作業灯をご使用になった際に発生するノイズに関してはご使用機器の状況や設置場所等の様々な理由が考えられます。その為、今回挙げた対処法でも解消しない場合も考えられますが、ノイズでお困りの際には参考にして頂けたらと幸いです。
「ジィー」ではなく「キィーン」という音の場合はノイズではありません
無線機器をお使いでないにも関わらず、作業灯の通電直後にキィーンという金属音が発生する場合、それはノイズではなく作業灯本体から発生している音です。原因も対策も異なりますので⑥をご覧ください。
②作業灯内への水の侵入に関して(振動対策の重要性)

【事実】48W・15W作業灯はIP68の検査基準をクリアしています
NLAセレクトの48W作業灯・15W作業灯は、検査機関(NTEK)にて防水等級の検査を行い、水深10m・2時間の条件(IEC 60529)でIP68の検査基準をクリアしております。
つまり規格上は水没に耐える設計です。それにも関わらず作業灯内部に水滴が発生する場合、商品の防水加工ではなく設置環境側に原因がある可能性が高くなります。
LED作業灯を初めてご購入された際だけでなく、既に何度もご購入して頂いている場合でも発生する可能性が有るのが作業灯内に水滴や水が発生するケース。
こちらの原因ですが大きく分けると2つになります。
- 商品の防水加工に問題が有る
- 作業灯をご使用頂く環境による物(振動が多い機器での作業灯のご使用)
振動による作業灯内部の水滴発生に関して
実際に作業灯内部への水に侵入に関してご連絡頂くケースですが、トラックやトレーラーなどのタイヤ付近に作業灯を設置されていて、作業灯内部に水滴が発生するケースが突出して多い傾向となっております。
(振動が多い箇所で作業灯内部に水滴が発生するケース)
【事実】振動対策を行う事で作業灯の寿命が延びます
作業灯へ伝わる振動を和らげる方法ですが、ご使用機器と作業灯ステーとの間にゴム製やシリコン製などのプレート上の物を挟んで頂くと言った方法になります。
作業灯に伝わる振動を和らげる緩衝材が有ると、浸水や基板故障といった問題の発生を大幅に抑えられます。
車両系では「点灯不良」と「水滴の発生」は同じ原因です
車両系の機器に作業灯を設置した際に発生しがちな作業灯の点灯不良と水滴の発生ですが、これらの原因は同じ物になります。つまり振動対策を行って頂く事は、水滴対策であると同時に「点かない」を防ぐ対策にもなります。
作業灯が点かない場合の原因については④をご覧ください。
作業灯到着後にひと手間必要な対策となりますが、これらの対策を行って頂く事で作業灯内部への水の侵入確率が大幅に下がりますので、作業灯に水が掛かる場所でご使用される際には是非ご検討されてみて下さい。
こちらに関しては別の記事で詳しくまとめておりますので、そちらをご覧頂けたら幸いです↓↓
③ステーの錆びに関して(SUS304 vs SUS316)

降雪地帯でも注意が必要な作業灯の錆び対策について
海で作業灯をご利用頂く際に問題となるのがステーが錆びてしまう事かと思います。
また、ステーの錆びつきに関しては海だけの問題とお思いのあなた。実は降雪地帯で「凍結防止剤」をご使用になっている際にも注意が必要です。
こちらのステンレス製のステーに関してですが、実はステンレスにも種類があり、サビびやすいステンレスとサビに強いステンレスが存在します。
【事実】過酷な現場では「SUS316(海仕様)」が最強です
一般的なSUS304ステーでも高い耐食性を持ちますが、漁船など海でのご使用や凍結防止剤を使用する環境では、さらにサビに強いSUS316(海仕様ステー)の方が圧倒的に安心です。
【事実】ステーが錆びなくても、ステーを通す部分が割れる場合があります
船舶で作業灯をお使いのお客様よりご要望として頂いていたのが、作業灯ステー部分の強度問題です。
ステーを通す部分に海水が浸入する事で作業灯の強度が徐々に落ち、ステーは錆びなくとも最終的にステーを通す部分が割れてしまうという症状です。
ヒートシンク(作業灯の黒い外枠)の材質変更や加工法の変更は現実的に難しい事から、ステーを通す部分の海水の侵入に着目し、改善策を考えてまいりました。
- 海水が浸入しない為に隙間を無くす事
- 金属同士で密着させると固着してしまう事
以上からゴム製が最良と判断し、ゴムでワッシャ形状の物をご用意する事と致しました。
また、ゴムワッシャーの生産に合わせてSUS316ステーの厚さを1.6ミリから2.0ミリへ変更しております(ボルトのサイズは以前同様にM8となっております)。上記仕様の商品は「48W海仕様作業灯」と「SUS316ステー」で先行して採用しておりますので、ステーのみの切替も可能です。
現場からのお声を元に固着防止用のゴムパッキンを同梱しております
海仕様のステー(SUS316ステー)ですが、現場からの実際のお声として「ステーは錆びないけど、作業灯にステーを取り付ける部分で固着する」とのご意見があった事から、作業灯とステーとの間に固着防止用のゴムパッキンも2025年より同梱しております。
ゴムワッシャーを装着して頂く事でアルミ素材の作業灯のヒートシンクとステンレス製のステーの直接の接触を防ぐ事と、作業灯のステー装着箇所(ボルトを通す部分)の密着性も高まり、以下の様な作業灯の破損確率も低減できます。

作業灯のステーの錆び付き具合を検査機関で検査してみました
そのため当店でもステンレスごとにどのくらい錆つきの違いがあるか自社でのテスト・第3者の検査機関へ独自に依頼し、検査してみました。
◆検査機関でのテストはサビをテストする為の機械に作業灯のステーをセットし、168時間(7日間)サビが発生しやすい環境の中でテストを行いました。

一つ目のステー
二つ目のステー
三つ目のステー
一つ目と三つ目に関してはパッと見た感じは大きな違いが無いのですが細かな部分を見てみると・・・
一つ目のステー
三つ目のステーはと言いますと・・・
それぞれのステーがどの様な物かと言いますと
一つ目のステー・・・SUS304ステー(NLAセレクトで2016.11頃から同梱しているステー)
二つ目のステー・・・一般的なステー(NLAセレクトで以前使用していたステー)
三つ目のステー・・・SUS316ステー(NLAセレクトで海仕様セットで同梱しているステー)
となっております。
検査を終えた後の写真を見ると、SUS304のステー(NLAセレクトが現在作業灯に同梱しているステー)で問題無い様に感じられるかもしれません。
サビが発生しにくい場所での作業灯のご使用や「ステーが錆びても全く問題ない」と言う場合であれば特に気にせずお使い頂いて宜しいかと思います。
ただ、漁船など海でのご使用、凍結防止剤をご使用する環境では長期的にみるとSUS316の方が安心してお使い頂けますのでご使用状況に合わせてご判断してみて下さい。
④作業灯が点かない・一瞬光って消える場合(電圧と配線)

作業灯が点かない、もしくは通電直後に一瞬光ってそのまま点灯しなくなった場合、原因は大きく4つに分けられます。
- 電源の電圧が作業灯の対応電圧に足りていない
- 配線のスペックが足りていない
- 配線の繋ぎ方(プラス・マイナス)が合っていない
- 振動によって作業灯内部に不具合が発生している
1. 対応電圧から外れた状態で通電した場合
【事実】電圧が低いと点灯せず、高いとショートします
作業灯の対応電圧から外れた場合ですが、対応電圧よりも高い場合と低い場合とで状況が異なります。
- 対応電圧 > 電源の電圧 ⇒ 作業灯が点灯しない
- 対応電圧 < 電源の電圧 ⇒ 作業灯がショート
作業灯が点かない場合、まずはご使用の電源の電圧が作業灯の対応電圧の範囲内かどうかをご確認ください。
2. 配線のスペックが足りていない場合
作業灯を設置される場所によっては配線が必要となりますが、配線には実はスペックが有り、ご使用機器を動かす為に必要なスペックの配線では無いと機器が動かない事や不具合に繋がる事も有ります。
これから新しく作業灯を設置する場合や、既存の作業灯からさらに増設する場合には特にご注意ください。
3. 配線の繋ぎ方(機器側の配線が1本しかない場合)
「使用機器から伸びている配線が1本しかないのでどうすれば良いですか?」というご質問を複数頂きます。
NLAセレクトの作業灯は、作業灯背面から伸びている配線の中に赤と黒の配線が有り
・赤い配線・・・プラス極
・黒い配線・・・マイナス極
となっております。ご使用機器の配線が1本しかない場合には、上記の赤い配線(プラス極)を繋げる形となります。
4. 振動による不具合の場合
車両系の機器では、点灯不良と作業灯内部の水滴発生は同じ原因です。詳しくは②をご覧ください。緩衝材による振動対策が、そのまま点灯不良の予防になります。
家庭用コンセント(100V)は使用できません
LED作業灯の電源に関する事でお客様からたまに頂くご質問の中に
「プラグってちゃんと付いているのですか?」
と言った内容が有ります。こちらに関してですがLED作業灯は基本的には12ⅴ~24ⅴでご使用頂くのに対して、投光器の様にプラグを使ってライトを点灯させる商品は100vとなっております。

【警告】100Vへの直接接続は一瞬で故障します
LED作業灯には家庭用コンセント(100V)をご使用頂けないのでプラグが付いておりません。プラグをお取付頂き家庭用コンセントで通電すると、作業灯がショート(黒焦げ)して再起不能になります。
作業灯はバッテリーを電源として点灯する前提で設計されており、100Vでのご利用に関しては投光器が対応しております。
⑤作業灯ご利用開始前のレンズの白い曇りに関して

「LED作業灯を購入して届いた際に確認してみたらレンズが白く曇ってる・・・しかも一つだけじゃなくて購入した作業灯に全部ついてる・・・これって不良品??」
届いたばかりにも関わらず作業灯のレンズが白く曇っている場合なのですが、考えられる原因として作業灯を製造する際に使用するシリカゲルが挙げられます。
シリカゲルによる一時的な揮発現象です
シリカゲルは作業灯の熱伝導・放熱対策として、回路とケースの間に使用しております。これが「長期間使用していない」「日に当たるなど温度上昇する機会が無かった」「気温が低い状態での長期の保管」等の状況で一時的に揮発し、レンズに付着することがあります。
実際に点灯してお使い頂くことで曇りは解消されますので、不良品ではございません。そのままお使いください。
防水対策は防水ゴムへ切り替えております
なお、以前は防水対策にもシリカゲルを使用しておりましたが、防水性能を上げる為に防水用のシリカゲルから防水ゴムへ切り替えを行っております(ケースの周りと穴の部分)。現在シリカゲルが担っているのは熱伝導・放熱の役割です。
防水性能については②でご紹介の通り、48W作業灯・15W作業灯で検査機関のIP68基準をクリアしております。
⑥作業灯から「キィーン」という高音・金属音がする場合
作業灯を通電した直後に、モスキート音のような「キィーン」という金属音が発生する場合があります。
この音でお困りの際にまず確認して頂きたいのが、その音がノイズによるものなのか、それとも作業灯本体から発生しているものなのかという点です。原因も対処法も全く異なるためです。
「キィーン」という高音とノイズの見分け方
音の種類・発生源・発生するタイミングで見分けて頂けます。
| ノイズによるもの | 作業灯の接触によるもの | |
|---|---|---|
| 音 | ジィー | キィーン(金属音) |
| 発生源 | 無線機器 | 作業灯 |
| 発生のタイミング | 作業灯+無線機器の使用時 | 作業灯の通電直後 |
| 改善策 | 作業灯の交換 (ノイズレス仕様へ) | 配線の再確認 |
この3つが当てはまる場合は「接触」が原因です
- 無線機器を使用していない
- 通電したら音が発生した
- モスキート音のような金属音である
無線機器をお使いでないにも関わらず通電直後に音が出る場合、それはノイズではなく作業灯本体から発生している音です。無線にノイズが入る問題については①をご覧ください。
主な原因は配線の繋ぎ方(結線不足)
【事実】作業灯と電源を繋ぐ配線の繋ぎ方に問題があります
通電直後の高音は、結線が不十分な事で発生する問題です。端子がしっかり奥まで差し込まれていない、圧着が甘い、古い端子を流用している、といったケースで発生します。
まずは配線の再確認を行い、繋ぎ直して頂く事で改善されます。
数年ご使用後に高音が発生した場合は交換時期のサインです
長期間ご使用頂いている作業灯から高音が発生し始めた場合、原因が異なります。
- 作業灯内部パーツの劣化により負荷が発生している可能性があります ⇒ 交換時期のサインです
- 配線が古い場合には、配線側が原因の場合もあります
【警告】数年経過後の高音・異音は要注意
内部パーツに負荷が掛かっている状態でそのままご使用を続けられますと、基板のショートや、作業灯レンズの内側からの破損に繋がる可能性があります。
数年ご使用頂いた作業灯から高音・異音が発生した場合には、配線を確認しても改善しない場合は新しい作業灯への交換をご検討ください。


















