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18650電池の保護回路とは
安全な18650電池を購入する為に必要な3つの確認事項とは?(PSE適合・保護回路・容量)

ポータブル機器などの電源など様々な場面で利用されている「18650電池」
18650電池は強い電圧を持つなどの多くのメリットを持つ一方で、安全に使える商品を選ばないといけない少し難しい製品です。
安全な18650電池を選ぶポイントは『PSEマーク・保護回路・容量mA』。本稿で、便利な18650電池を安心して購入する方法をご紹介いたします。
まず最初に:よくある誤解(問い合わせになりやすい所)
- 「PSEマークがある=絶対安全」ではありません。(検査せずに表記する悪質業者もいるため、記録確認が重要)
- 「届いてすぐ動作しない=故障」ではありません。(保護回路の起動・充電器の相性などが原因で起きることがあります)
- 「3500mAhのはずなのに表示が3500にならない=不良」ではありません。(測定条件で表示は変わります)
安全な18650電池とは

18650電池は小さいサイズで大きな電圧を流すことが可能なため、用途としては、LEDライトや懐中電灯、モバイルバッテリーなどに使われています。
安全な18650電池をお選びいただくために、18650電池とはどういったものなのか、標準的な仕様や用途、メリット・デメリットをご紹介いたします。
18650電池の標準的な仕様
18650電池は、リチウムイオン二次電池の一種の規格です。通常は、電池本体(セル)に保護回路を搭載しており、67〜69ミリの長さになります。
電池の電圧は3.7V、容量は2500〜3500mAが主流です。電池の容量を高めために高い技術が必要で、世界的に高品質で需要のあるパナソニック製の最新モデルでも3600mAhとなっています。
安全な18650電池をお選びいただく上で知っておくべき2つの重要なパーツである「セル」と「保護回路」についてご紹介いたします。
18650電池のセルとは
18650電池の品質に大きく影響するのがこちらの「セル」と呼ばれる電池本体となるパーツです。パナソニックやSANYO、サムスンなどの他に中国でも生産を行っております。スマートフォンの充電に使うモバイルチャージャー等にも使用されています。
容量が高く、品質も安定している事からパナソニック製のセルが世界的に需要があります。通常はこちらの状態のセルに、次にご説明をする「保護回路」を搭載してからの販売がされます。
18650電池の保護回路とは

保護回路と言われてもピンと来ないかもしれません。こちらの保護回路ですが18650電池をご使用になる上で「事故を防ぐ為の安全装置」と言った物になります。
具体的に保護回路が果たす役割は以下になります。
- 電池の上限電圧4.35vを管理・コントロールして電池の過充電を防ぐ役割
- 電池の下限電圧2.5vを管理・コントロールして電池の放電過ぎるを防ぐ役割
- 最大電流3.4Ahを管理・コントロールして充電・放電する際に電流が大きすぎて電芯が破損する事を防止する役割
- 電池がショートすることを防ぐ役割
※保護回路が起動する電圧や電流値は製造メーカーや電池ごとに数値が異なります。
18650電池のメリット
18650電池のメリットとしては、以下の4点があります。
- 1. 充電ができる:リチウムイオン電池として充電が可能で、500回以上の充放電サイクルに耐えられます。※明確な使用期限は有りませんが、安全性を考えた場合3年程度のご使用が一つの目安となります。
- 2. 長時間の利用が可能:18650電池は、充電しておけば1か月後でも80%の容量をキープする事ができ、使い方によっては非常用の電源として活用も出来ます。
- 3. 高い電圧:公称電圧は3.7Vで、これはいわゆる乾電池(1.5 V)の2.5倍の電圧を持っているため、小さいサイズで大きな電圧を発することができます。
- 4. メモリー効果がない:メモリー効果というのは、充電と放電を繰り返す中で電池の容量が減ってしまう現象を指します。18650電池ではそれが発生しないため長持ちします。
18650電池のデメリット
18650電池のデメリットは以下です。
- 1. 違法品が販売されている:発火や爆発を防ぐ為の対策が十分に施されていない電池や、容量を過大に偽って表記した電池など違法商品が流通しており、簡単に入手できてしまいます。
- 2. 発火のリスクがある:通常は保護回路が装着されて販売されていますが、一部では「生セル」と言われる保護回路のない商品も販売されています。取り扱いを理解していない人が誤った扱い方をすると発火や爆破の可能性があり非常に危険です。
安全な18650電池を購入するための3つの確認事項
18650電池をお使い頂く際に電池のトラブルによってケガなどをしないために、電気用品安全法と言う法律で決められた検査規格があります。
18650電池の確認事項①PSEマーク

18650電池に記載が必要なPSEマークとは
18650電池は、使い方を誤ると「発火や爆発」と言った非常に危険なトラブルがある商品です。
そのため、(2022年12月28日に別表第12に変更)に記載されたリチウム電池の技術適合検査を行う必要があります。
この検査をクリアした場合のみ、「PSE」の表記を18650電池に記載することができます。
しかし、「PSE」のマークの表記に関しては販売する業者や製造工場が自主的に表記するため、検査を行わずにPSEマークを表記すると言った悪質な業者もいるので注意が必要です。
PSEマークが本物かを確認する方法
製造元のメーカーが自社で行った検査記録、または第三者検査機関での検査記録の閲覧を依頼し、確認する方法があります。
18650電池の確認事項②保護回路
18650電池の長さが保護回路の有無の見分ける方法
18650電池が65ミリの場合、保護回路が搭載されていない生セル状態で「あくまで18650電池を構成するパーツの一つ」だと言えます。
保護回路の有無は、PSEマークの確認方法で記載したように電池の長さをチェックするのが最もわかりやすい方法です。以下、生セルと18650電池の特徴の比較になります。

65ミリの18650電池(生セル)は、保護回路を搭載していない18650電池であり、電気用品安全法の別表第9・PSEマークの技術適合基準を満たす事が出来ない商品と言えます。
生セルと保護回路の搭載された18650電池の違いが分からず、生セルを取り扱ってしまうことで事故に繋がる可能性が非常に高いため、内蔵された18650電池の無理な交換は行わない事をお勧めします。
18650電池の確認事項③容量mA
電池の容量が3600mAh以上のものは、虚偽表記の可能性が高い商品だと考えてください。
18650電池のサイズで高容量となると高度な技術が必要となり、製造できるメーカーはパナソニックなど一部の企業に限られます。
そのパナソニックのセルが容量は、最新モデルでも3600mAhとなっており、これ以上の数字はデタラメである可能性が非常に高いのです。
ネット上では5000mAhや6000mAhなどと、大容量を謳う18650電池が販売されていますが、こういったものは疑ってかかった方がトラブルを避けられます。
実際に、高容量の18650電池を謳う業者には使用しているセルのメーカーと型番を確認する事で本当に記述通りの容量があるか確認することが可能です。
念の為、モバイルチャージャーなどでは10000mAhといったものも販売されておりますが、複数の電池を使って組み合わせて大容量のバッテリーを構成しているため、大きな数字になります。18650電池、1本単体で3600mAh以上かどうか、というのが今回の確認すべきポイントになります。
18650電池は安さで選ぶ商品ではない
18650電池を購入するときに、安さを理由に購入することは辞めた方がいいと断言できます。安いという理由で手にするのは、少額の金額差に似合わない発火や爆破と言った大きなリスクなのです。
PSEマークや容量mAhを偽装して販売する違法品もあるような商品なので、価格の安さに気を引かれることなく、信頼できるメーカーかどうか見極めることが大切です。
安全性と利便性を両立したNLAセレクトの18650電池

NLAセレクトが18650電池を作る理由
NLAセレクトは当初よりLEDライトを得意としておりますので、LEDヘッドライトやLED懐中電灯と言ったLEDライトの商品のみを取扱っておりました。これらのLED商品を点灯する際に必要となるのが「18650電池」です。
安全面で特に配慮が必要な商品という事も有り、当初は当店でも取り扱いを考えておりませんでしたが、お客様が他店で購入された18650電池が原因と思われるトラブルが多発していた事から、当店で原因を調べてみると「安全性や品質を一切無視した商品が非常に多く出回っていた」という事が判明。
「安心してLED商品などをお使い頂ける電池のご提供」を考えて、日本の品質を理解、技術的にも対応可能なバッテリー専門の工場を見つけ出し、NLAセレクトとして18650電池の製造・販売を開始しました。
18650電池を販売開始したのちは、お客様のニーズに合わせて放電性能の改良・電池サイズの修正・複数の保護回路の設置などの商品バージョンアップを繰り返し、現在のモデルにたどり着きました。
18650電池の安全性に対するこだわり① 第三者機関での検査証明書を公開
当店では専門の検査機関に依頼をして検査を行っており、実際の検査証明書を公開しております。18650電池の検査を行い、必要な水準を満たした事を証明する書類です。

18650電池の安全性に対するこだわり② 保護回路をプラス極に搭載

18650電池のサイズは、規格上「直径18mm・長さ65mm」(生セル)が基本ですが、保護回路を搭載するとどうしてもサイズが大きくなります。特に、従来の主流であった「マイナス極に保護回路を設置する構造」には、物理的な課題がありました。
- 電池のプラスからマイナスへ繋がる「ニッケル線(配線)」が側面を通る
- その配線を絶縁・固定するために、生セルの上からさらに別の「熱収縮チューブ」で全体を二重に覆う
この旧来の方式では、電池の横幅(直径)が実測で18.7mm〜19mm近くまで厚くなり、様々な機器の電池ケースやLEDライトに「収まらない」という実用面での問題が発生していました。
※写真の状態から販売者ごとの情報を記載した熱収縮チューブでセルと電極線を覆う仕様です。
NLAセレクトが直面した「サイズ適合」の壁:
実はNLAセレクトでも、以前はこの「マイナス極設置方式」を採用していた時期がありました。しかし、プロの現場で使用されるお客様から**「ライトへの出し入れが非常にきつい」「専用ケースに収まらない」**といったフィードバックを事実として多数いただくこととなりました。
そこでNLAセレクトでは、これらの現場トラブルを「仕様」として放置せず、製造工場と研究開発を重ね、**保護回路の設置位置をマイナス極からプラス極へ変更**。同時に側面のニッケル線と、それを覆うための過剰な熱収縮チューブの廃止に成功しました。
この高度な改良によって、ショートの根本原因を排除し安全性を飛躍的に高めながら、横幅の肥大化を抑制。従来の18700サイズから、**「本来の18650サイズ」へとキッチリ収まるスリムな形状**を実現しました。
この「サイズ適合性と安全性の両立」という設計思想は、現在主力となっている**3500mAhモデル**(および、この技術を確立した3400mAhモデル)に全面的に実装されています。
18650電池の加工方法と安全性
| 18650電池 | 保護回路 | 熱収縮チューブ | 安全性 | 電池ケース |
|---|---|---|---|---|
| 65mmの違法電池 | 設置なし | 1重 | 低い | 収まる |
| 一般的な18650電池 | マイナス極に設置 | 1重 | 普通 | 収まる |
| セルも熱収縮チューブで覆う | マイナス極に設置 | 2重 | 高い | 収まらない場合が有る |
| NLAセレクト(3500mAh) | プラス極に設置 | 不要 | 高い | 収まる |
18650電池の安全性に対するこだわり③ 一般的に1つの保護回路を4つに増設
18650電池の電池の横幅を改善する為に、マイナス極に設置していた保護回路をプラス極に変更しました。
保護回路をプラス極に搭載する改良を行う中で、安全性を最優先に考え、保護回路の設置数を増設する議論も行いました。
結果としては、さらなる改良を加えることに成功し、一般的に1つだけ搭載する保護回路を4つに増設することにも成功しました。
これにより、過充電等で引き起こされる万が一のトラブルを未然に防ぐ保護能力を更に高めることができました。
(追記)ご不安ポイント削減:到着時の状態・容量表示の誤解
Q:商品到着時に「点灯しない/充電できない」=不良品?
まず、原因として多いのは次の2つが重なったケースです(後段「注意点」で詳述します)。
1) 商品到着時に保護回路が起動している
2) お客様がお持ちの充電器に保護回路のリセット機能が搭載されていない
(補足)輸送安全の都合で「低電力状態」に近い場合があります
電池は輸送安全の都合で、満充電ではなく未充電または低電力状態に近い状態で出荷される運用が一般的です。「届いてすぐ点灯しない=故障」と判断せず、まずはフル充電を推奨します。
Q:3500mAhなのに、充電器の表示が3500mAhにならないのはなぜ?
電池容量が表示の容量と異なるのには、大きく分けて二つの理由が挙げられます。
1) 電池が本来の性能を引き出せていない(5回以上の充電と放電を行ってから再確認)
2) 保護回路や充電器に接続した際の抵抗による影響
電池で発生する抵抗値について
保護回路を装着している18650電池では保護回路による抵抗が発生します
また、セル本体の容量に関してもNLAセレクトで使用しているパナソニック製の3500mAhのセルで言いますと、メーカーが容量の保証をしているのは3350mAhなので、商品によってはセルの容量がそもそも少ない物も存在します。
※NLAセレクトの場合には工場での出荷時の検品にて3300mAh以下の商品は規格外品として出荷は行っておりません。
この他にも一般的にネットで販売されている充電器ですと、電池を装着した際に抵抗や表示される数値に誤差が発生する場合も御座います。充電器工場の技術者の見解ですが、一般的な18650電池向けの充電器で表示される容量は上下5%程度の誤差であれば商品仕様上、起こりうるとの事です。
(充電器の容量表示が絶対正しいという訳では有りません)
工場と共有している「4重保護」の厳格な数値
私は専門家ではありませんが、ショップの責任として「中身」の管理には妥協しません。製造工場と直接情報を共有し、以下の遮断スペック(単MOS基準)を厳守して製造しています。
4.275 ± 0.050 V
2.500 ± 0.050 V
2A(8A/4構成)
〖冗長性(バックアップ)のこだわり〗
最大の特徴は、この高精度な保護回路を「独立して4つ」保有している点です。万が一、どれか一つの回路に異常や故障が発生した場合でも、残りの回路が異常を検知。電池の暴走を確実にストップさせる「フェイルセーフ」の考え方を採用しています。
NLAセレクトで扱っている18650電池に関しては、安全性を最優先に考えて生産を行っております。

NLAセレクト18650電池のスペック・他社比較・注意点
NLAセレクト18650電池のスペック
NLAセレクトの18650電池の性能は以下になります。(2026年時点で販売しているのは3500mAhモデルのみとなります)
- 公称電圧:3.7 V
- サイクル寿命:500回以上(推奨使用年数:3年)
- 過充電検出電圧:4.2±0.25[V] 終止電圧:2.5±0.05[V]
- 公称充電電流:1750mA
- 最大充電電流:3450mA
- 最大放電電流:7000mA
- 放電性能:2C
- 最大放電性能:2.85C(⼀時的に可能な数値)
NLAセレクト18650電池の旧モデル(3400mAh)との比較

NLAセレクト18650電池の注意点
お客様から「商品が到着して充電を試みたが、充電ができないので困っている」という声を時々頂きます。こちらの原因は
1.商品到着時に保護回路が起動している
2.お客様がお持ちの充電器に保護回路のリセット機能が搭載されていない
という2つの状況が重なって発生いたします。
保護回路の起動は、輸送の過程で衝撃が加わた場合に発生し得ます。お持ちの充電器が「18650電池用」ではなく、「生セル用」に作られた充電器の場合、保護回路リセット機能がついていない場合があります。
詳細は、同梱させていただく「18650電池の取扱説明書」にも記載させていただいたおります。18650電池をご使用の際にトラブルになりがちな部分をまとめておりますので、ご参考にして頂けたら幸いです。
NLAセレクトの18650電池の検査工程のご紹介
NLAセレクトで現在販売している18650電池ですが、セルを入荷した段階で電池毎に識別コードを付与し、この識別コードを使用して電池1本1本の品質データの記録を工場のシステムに残すようにしております。
※動画では3400mAhの紹介を行っておりますが、同工程で3500mAhの製造も行っております。



